刑事事件で逮捕されてしまった!前科が付くとどうなる?前科を付けないために不起訴にしたい!

 そもそも前科とは?
前科が付くとどうなる?
どうしても前科が付くのを回避したい


刑事事件で逮捕された方は、ご自身に前科が付いてしまうのかとても不安になってしまうと思います。
前科を付けない方法としては事件を不起訴にすることが最も重要です
このコラムでは、前科が付くのを回避するためにできること、早めに弁護士に依頼するメリットを解説します。

西船橋ゴール法律事務所では、起訴前の示談等により不起訴を獲得し、前科がつくことを阻止するための刑事弁護活動を行っています。
逮捕された・逮捕されそうだが前科を付けたくない、示談交渉をして不起訴にしたい等のお悩みを抱えた方はぜひご相談ください。
初回30分無料の法律相談や、正式な契約前でも利用できる初回接見サービスもございます。まずはご連絡ください。
(TEL)047-404-2258 西船橋ゴール法律事務所
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1.前科って何?前科が付くとどうなる?

前科とは?前歴との違いは?どの時点で付くの?


前科は刑事裁判において有罪判決を受け、懲役・禁錮・罰金の刑罰の刑を言い渡された経歴のことであり、刑事裁判で有罪が確定した時点で付きます。
逮捕されたのみの場合や、起訴されたが不起訴になった場合、無罪の判決が出た場合には前科はつきません。

執行猶予となった場合でも、前科は付きます。
懲役や禁固刑のみでなく、罰金も前科となるため、器物損壊罪やスピード違反等の比較的軽微な犯罪でも有罪判決が出た場合は前科が付くので注意が必要です。

それに対し前歴とは、警察や検察等から犯罪を犯したのではないかと疑われ、捜査を受けた経歴を指します。

参考人として警察からの事情聴取を受けたり、極端に軽い秩序違反を行った程度であれば、前歴として扱われないこともあります。

前科が付くと仕事や日常生活への影響は出る?

前科が付くと「前科調書」に記載され記録が残りますが、何より仕事や日常生活に及ぼす影響が大きいです。

①会社から懲戒・解雇される可能性がある
②保有する資格を失う可能性がある、もしくは新たに資格を取得できなくなる可能性がある(なれない職業がある)
③今後就職活動を行う場合には履歴書の「賞罰欄」に前科の記入が必要となる
④出国・入国制限が設けられる可能性がある
⑤再犯後の刑事裁判で判決が重くなるおそれがある

①会社から懲戒・解雇される可能性がある
一般的な企業では、事件がマスコミにより実名報道された場合でなければ前科・前歴の有無を知る可能性は低いでしょう。
よって、捜査後の逮捕や実名報道を防ぐために、早めに弁護士に依頼し逮捕・報道阻止のための弁護活動をスタートしてもらうことが大切です。
しかし、前科が付いたことを会社に知られてしまった場合には、会社の就業規則に定められた範囲で懲戒・解雇される可能性があります。※会社員の懲戒解雇に関する規定は法律にないため、会社の就業規則が処罰の基準となります。

②保有する資格を失う、もしくは新たに資格を取得できなくなる可能性がある(なれない職業がある)
【罰金刑以上の刑になった場合、免許が取り消される可能性がある資格】
・教員
・取締役、監査役、執行役
・建築士(一級、二級、木造)
・宅地建物取引業者
・宅地建物取引士
・建設業者
・古物商
・警備業者・警備員
・土地家屋調査士
・不動産鑑定士
・公認会計士
・司法書士
・税理士
・社会保険労務士
・行政書士
・中小企業診断士
・通関士
・生命保険募集人、損害保険代理店
・業務管理主任者
・保育士
・医師、歯科医師
・保健師、助産師、(准)看護師 等

【その他影響のある資格】
・あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゆう師
・栄養士
・技術士 等


③今後就職活動を行う場合に、履歴書の「賞罰欄」に前科の記入が必要となる
履歴書には「賞罰」という欄が設けられていますが、「賞罰」の罰とは前科のことを意味します。
企業側から賞罰欄を埋めておくことを指示された場合には、前科がある場合にそれを申告する義務が発生します。
前科があるにも関わらず「前科なし」と記載した場合は経歴詐称となり、場合によっては入社後に懲戒解雇となる可能性もあります。
※その前科の事実が申告されていたら企業は採用しなかったと認められる場合

④出国・入国制限が設けられる可能性がある
禁錮以上の前科が付くと、海外渡航に必要なパスポートの発給を受けることができなくなります。(執行猶予の場合を含む)
ですが、罰金の前科のみの場合や、禁錮刑の服役が終えた、もしくは執行猶予期間が経過した場合にはパスポートの発給を受けることが可能です。
※滞在日数や渡航目的、もしくは渡航先の国によってはビザの申請が必要となる場合があります。ビザの申請に際し申請先の大使館から「犯罪経歴証明書」の提出を求められた場合には犯罪歴を確認され入国を断られることもあります。

⑤再犯後の刑事裁判で判決が重くなるおそれがある
前科のある人が再度刑事裁判にかけられた場合、重い刑事処分が下される可能性が高くなります。
例えば前科があることで、再度刑事裁判にかけられた際に執行猶予が付かなくなったり、再度懲役刑にかけられた人は犯罪に法律で定められた懲役の刑期の2倍(以下)となる場合もあります。
(刑法第25条、第56条、第57条より)

2.前科を付けないためには不起訴にすることが重要!

なぜ事件を不起訴にする必要があるの?

日本の刑事司法では、検察官に起訴されれば99.9%の確率で有罪判決を受け前科が付いてしまうのが現実です。
西船橋ゴール法律事務所の刑事弁護士は起訴された被告人を無罪にした経験がありますが、起訴されて無罪判決が出る確率は全体のわずか0.2%程です。

つまり前科を付けないためには、検察官に起訴されない事が何より重要であるというわけです。

💡起訴された後に無罪判決獲得を目指すよりも、起訴を回避する方が難易度は低いと考えます。
また、令和4年度「犯罪白書」によると、令和3年度の事件の起訴率(検察庁が終局処理した被疑者のうち起訴した被疑者の割合)は36.8%であり、不起訴・起訴猶予になった事件の占める割合は6割以上でした。

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不起訴にするためのポイントは示談をする事!


相手(被害者)のいる事件である場合、前科を回避する最も効果的な方法としては、検察官に起訴される前に示談をすることです。
特に、初犯であり犯した犯罪が重大犯罪でなかったり犯罪結果が重大でなければ、不起訴を獲得するために示談はより効果的な手段となります。

💡示談とは?
加害者が被害者に対して示談金を支払うこと等を条件に、被害者からの許しを得ること(加害者の刑事処罰を求めないこと)を合意することです。弁護士が付いている場合は弁護士が被害者の方と示談を行います。

示談により不起訴となる可能性がある犯罪類型は以下のものです。

川口晴久弁護士

過去に私が担当した事案では、加害者が複数名の女性に対して強制わいせつ罪(現不同意わいせつ罪)を犯したといったものがあったのですが、起訴前に全ての被害者の方と示談をした結果、加害者の方は最終的に不起訴処分となり、前科を回避することができました。

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示談は自分や家族でできるの?弁護士に示談をお願いするメリットは?


窃盗罪・詐欺罪・背任罪・横領罪等の財産犯については弁護士が入らなくても加害者ご本人で示談を成立させる方も中にはいます。
窃盗罪・詐欺罪・背任罪・横領罪等については、被害者と加害者との面識があり、被害者は加害者と示談交渉などをすることに抵抗がない場合が多いので、被害者は、加害者からの示談の申し入れがあれば、それに応じることが多いです。

他方で、性犯罪については弁護士を入れる方が円滑に示談を進められることが多いです。
性犯罪の場合は、加害者と被害者との間で面識が無かったり、被害者が加害者に恐怖心を抱いている等の理由から、加害者が被害者に対して直接示談の申し入れをしてもまともに取り合ってもらえないケースが多いです。
そのような場合は、弁護士に依頼をして、被害者の方との示談交渉をお願いすることになります。
被害者の方も、弁護士とやり取りする分には問題ないという方もいるため、弁護士が介入することで示談が円滑に進むケースも多くあります。


💡弁護士が介入することで、示談書を作成する段階で無意識のうちに不利な内容の合意をしてしまう(示談書を作成してしまう)といった事態を回避することができます。

赤井耕多弁護士

弁護士に依頼するメリットは他にもあります。
弁護士が示談交渉をすれば示談金の相場観法的な妥当性がわかるため、被害者の方から法外な金額を請求された場合には、被害者の方に法外な金額であることを説明し、被害者の方に対し適切な示談金で説得できる場合があります。

示談交渉は言葉選びが重要です。
被害者との示談交渉の中で被害感情を逆なでしてしまっては、台無しになってしまいますね。
刑事事件を多く取り扱っている弁護士は、多くの被害者の方との示談を経験しているため、被害者の方から何を言われても、ほとんど想定の範囲内であるため、あらゆる被害者の方と適切な対応をとることができます。
第三者である弁護士であれば、被害者の方に冷静に対応できるため、示談の成功率は弁護士でない方と比べて高いのではないかと思います。

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事件を不起訴にするのにはタイムリミットがある?


起訴された後では、不起訴に変えることはできません。
事件を不起訴にするためには、検察官が起訴/不起訴の判断を行う前(最大23日間)に
示談を成立させて検察官に報告する必要があります。

●身柄事件(逮捕・勾留された)のタイムリミット
逮捕後の流れを見ていきましょう。


逮捕後48時間以内に検察へ送致され、その後検察官が24時間以内に裁判所へ勾留請求します。
その後原則10日間(勾留延長された場合には最大20日間)勾留される間に、検察官が起訴/不起訴の判断をします。
つまり、逮捕・勾留された場合は23日以内に起訴されるかが決まります。

💡示談は被害者の方との日程調整や被害者の方が示談の内容を検討する日数も必要になるので、できるだけ早く弁護士に依頼して示談に向けて動いてもらいましょう。また、起訴前の示談は猶予が少ないため土日祝日も動ける弁護士に依頼をするのが良いです。

●在宅事件(勾留されなかった・釈放された)のタイムリミット
在宅事件は逮捕・勾留されている場合と違い、起訴/不起訴の判断の期限が明確にあるわけではなく、検察官が任意のタイミングで起訴/不起訴をするため、どのタイミングで行われるかわかりません。
よって、在宅事件の場合にもできるだけ早めに示談をまとめるべきです。


💡被害者の方に対し早期の示談申し入れをすることで誠意が伝わり、良い結果に導きやすくなる場合もあります。示談はできるだけ早くスタートしましょう。

川口晴久弁護士

刑事事件はスピード勝負です。示談をまとめるためにはすぐに動いてくれる弁護士にできるだけ早く相談することが大切です。


西船橋ゴール法律事務所では、起訴前の示談により不起訴を獲得し、前科が付くことを阻止するための刑事弁護活動を行っています。
逮捕された・逮捕されそうだが前科を付けたくない、示談交渉をして不起訴にしたい
等のお悩みを抱えた方はぜひご相談ください。
初回30分無料の法律相談や、正式な契約前でも利用できる初回接見サービスもございます。まずはご連絡ください。
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