この記事では、盗撮行為が判明したら逮捕されてしまうのか、前科は付くのか、会社や学校に知られたくない場合の対処法を解説していきます。
西船橋ゴール法律事務所では、逮捕や勾留の阻止・家族や職場への発覚を防ぐための刑事弁護活動を行っています。
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目次
盗撮をするとどんな法律に違反するの?
盗撮をした場合、以下の法律・条例により処罰されます。
・性的姿態等撮影処罰法
・都道府県の迷惑防止条例
・軽犯罪法
1.性的姿態撮影等処罰法(性的姿態等撮影罪)
正式名称:性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去に関する法律
一 正当な理由がないのに、ひそかに、次に掲げる姿態等(以下「性的姿態等」という。)のうち、人が通常衣服を着けている場所において不特定又は多数の者の目に触れることを認識しながら自ら露出し又はとっているものを除いたもの(以下「対象性的姿態等」という。)を撮影する行為
イ 人の性的な部位(性器若しくは肛門若しくはこれらの周辺部、臀部又は胸部をいう。以下このイにおいて同じ。)又は人が身に着けている下着(通常衣服で覆われており、かつ、性的な部位を覆うのに用いられるものに限る。)のうち現に性的な部位を直接若しくは間接に覆っている部分
ロ イに掲げるもののほか、わいせつな行為又は性交等(刑法(明治四十年法律第四十五号)第百七十七条第一項に規定する性交等をいう。)がされている間における人の姿態
二 刑法第百七十六条第一項各号に掲げる行為又は事由その他これらに類する行為又は事由により、同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じて、人の対象性的姿態等を撮影する行為
三 行為の性質が性的なものではないとの誤信をさせ、若しくは特定の者以外の者が閲覧しないとの誤信をさせ、又はそれらの誤信をしていることに乗じて、人の対象性的姿態等を撮影する行為
四 正当な理由がないのに、十三歳未満の者を対象として、その性的姿態等を撮影し、又は十三歳以上十六歳未満の者を対象として、当該者が生まれた日より五年以上前の日に生まれた者が、その性的姿態等を撮影する行為
2 前項の罪の未遂は、罰する。
3 前二項の規定は、刑法第百七十六条及び第百七十九条第一項の規定の適用を妨げない。
2.迷惑防止条例
何人も、みだりに、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような行為であつて、次の各号に掲げるものをしてはならない。 第1号 次のいずれかに掲げる場所又は乗物において、人の通常衣服で隠されている下着又は身体を、写真機その他の機器(衣服を透かした状態を撮影することができるものを含む。以下「写真機等」という。)を用いて撮影し、又は撮影する目的で写真機等を差し向け、若しくは設置すること。
イ 浴場、更衣室、便所その他の人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいる場所及び住居
ロ 公共の場所(イの場所を除く。)又は公共の乗物
ハ 学校、事務所その他の不特定若しくは多数の者が利用し、若しくは出入りすることができる場所(イ及びロの場所を除く。)又はタクシーその他の不特定若しくは多数の者が利用することができる乗物(ロの乗物を除く。)
3.軽犯罪法
二十三 正当な理由がなくて人の住居、浴場、更衣場、便所その他人が通常衣服をつけないでいるような場所をひそかにのぞき見た者
弁護士
捜査機関が撮影罪での立件が厳しいという場合、建造物侵入罪や軽犯罪法での処罰をする可能性もあります。
4.性的姿態撮影等処罰法が新設された理由は?
盗撮行為をした場合、これまでは各都道府県が定める迷惑防止条例違反として処罰されていましたが、問題点が多くありました。
・飛行機内での盗撮についてはどの都道府県の条例を適用すればいいのか特定することができないため、処罰することができない
・都道府県によって規制する内容が異なる
・罰則として十分な重さではない
新たに施行された性的姿態撮影等処罰法では、盗撮行為を迷惑防止条例違反としてではなく、撮影罪として処罰されることとなり、刑罰も「3年以下の拘禁刑又は300万円以下の罰金」と引き上げられました。
盗撮行為が警察に見つかったら逮捕される?
●現行犯逮捕されるケース
盗撮事件で逮捕される場合のほとんどは、現行犯逮捕です。
電車やショッピングモール、エスカレーター等でスカートの中を撮影していたところ、周囲の人に見つかり取り押さえられることが多いです。
弁護士
現行犯逮捕は、犯人を間違える可能性が低いため、警察でない一般人でも行えます。
その後、最寄の警察署に連行され取調べを受けることになりますが、犯行を認め、配偶者や両親などの身元引受人がいる場合には、その場で逮捕されず自宅に帰されることも多くあります。
●後日逮捕されるケース
犯行が見つかったその日に逮捕されなかったからといって、後日逮捕されないという訳ではありません。その後の警察の出頭要請に応じない、身元引受人のもとで生活をしないと後日逮捕される可能性があります。
また、職場の更衣室やトイレにカメラを設置して自分の知らない場所で発覚した場合には、被害者が警察に通報して捜査が進展した後に連絡が来るため、逮捕の可能性が高いです。
弁護士と打合せをした上で自首をし、身元引受人のもとで生活することを誓約することで、逮捕の可能性を下げることができます。
盗撮現場から逃げた・気づかれていないと思っていても、被害届を出された場合には監視カメラの記録を調べられ、逮捕される場合もあります。
盗撮で逮捕された場合の流れ
逮捕~起訴まで
起訴後の流れ
余罪はバレるの?
逮捕時に持っていたスマートフォンやカメラは証拠品として押収されるため、その中に別件の盗撮画像・動画が入っていたら見つかります。
また、捜査の必要があると判断された場合には、自宅内のパソコン・別のスマートフォンなど盗撮に関連しそうなものがあれば押収され、その中に別件の盗撮画像・動画が入っていれば見つかります。
弁護士
盗撮データを削除するのは控えましょう。現在は技術が発達しているため、警察の方で簡単に復元されてしまいます。証拠隠滅を謀ったとして起訴判断や量刑判断の際に不利になってしまいます。
また、自己判断で余罪を完全に否定するのも危険です。矛盾した証言や不誠実な態度は起訴・不起訴の判断や量刑判断において不利に働く可能性があります。かといって余罪を自白するのがベストな選択でない場合もあります。
弁護士に相談して証言の方向性を決めましょう。
逮捕されたら学校や会社にバレる?
●逮捕された場合
逮捕された場合は最大72時間拘束される・家族に連絡が行くことがあるため、家族に事実を隠すのは難しいでしょう。
ですが、欠勤・欠席しなければならないのは3日程度であるため、家族から職場・学校にうまく説明をすれば会社にはバレずに済む事もあります。
弁護士
逮捕の可能性を下げるためには、身元引受人(主に家族や両親)による監督の下で生活をすることが重要になります。この場合にも、自分から家族に説明する必要があります。
●逮捕後に勾留された場合
逮捕後に勾留された場合、最大23日間欠勤・欠席が続くことになるので、逮捕されたことを会社・学校に隠し続けることは困難になるでしょう。
逮捕後に勾留されないためには、早期に弁護士に依頼し被害者との示談をまとめることが重要です。示談がまとまれば、勾留される可能性が下がる場合があります。
在宅事件になった後はどうなる?起訴はされるの?
盗撮行為を行っても、以下の条件を満たし検察や裁判所から身柄拘束の必要性がないと判断された場合には、身柄拘束を受けずに在宅事件として処理されることがあります。
・罪を素直し認めている
・常習性が見られない
・被害者が厳罰を望んでいない
盗撮で在宅事件になった場合の流れ
職場や学校にはバレる?
職場・学校での犯行ではない限り、必ず警察から連絡がいくとは言い切れませんが、使用しているPCやSDカードを証拠品として押収するために警察が職場や学校・自宅等に捜索に入る可能性があります。その場合は盗撮行為を行ったことを隠すことは難しいでしょう。
後日逮捕される可能性はある?
一旦在宅事件になった場合は、後日逮捕される可能性は低いでしょう。
ですが、逃亡・証拠隠滅のおそれがあると判断された場合には後日逮捕されることもあります。
・連絡が付かない、警察の取調べに応じない
・捜査していくうちに余罪が多く見つかった
・再度盗撮行為をしてしまった
刑罰の重さは?前科が付くとどうなる?
盗撮を行い懲役刑(拘禁刑)や執行猶予付きの有罪判決・罰金刑を受けた場合、前科が付きます。
前科がついてしまうと、仕事においては一定の資格に就くことができません。
また、転職の際に前科があることを隠し後日判明した場合には不利に取り扱われることがあります。
さらに、再び罪を犯してしまった時にはより重い刑が課される可能性があります。
起訴された後刑事裁判にかけられた場合の有罪率は99.9%と言われているため、前科を付けないためには検察に起訴をさせないことが重要となります。
弁護士
そのためには弁護士による被害者との交渉、示談が効果的です。
弁護士に示談をお願いするメリットは?
・被害者と示談交渉ができる
・早期釈放に向ける活動
・不起訴処分獲得の可能性が高まる
・刑罰を軽くできる場合がある
・職場や学校への対応のアドバイス
弁護士に依頼する最大のメリットは、被害者との示談を行い、不起訴により前科を付けないようにすることです。
性犯罪の被害者は、「加害者やその家族に会いたくない」と思う方が多いので、ご自身で示談を試みてもうまくいかないケースが多いです。
一方、第三者である弁護士であれば会ってもらえる可能性が高いです。弁護士が早期に被害者との示談交渉を開始し、弁護士を通じた謝罪及び示談金の支払いを行うことで、示談の成立・不起訴の可能性を高めることができます。
盗撮をしてしまったら早めに弁護士に相談しよう
盗撮事件では、検察官が起訴・不起訴の判断をするまでに被害者との示談を成立させられるかが重要になります。
特に、被疑者が逮捕されている場合には、検察官が起訴・不起訴の判断をするまでたった20日間しかないためなるべく早期に動きだすことが必要です。
盗撮について、もし警察から捜査を受けている/家族が逮捕された場合には、なるべく早く弁護士に相談しましょう。
西船橋ゴール法律事務所では、逮捕や勾留の阻止・家族や職場への発覚を防ぐための刑事弁護活動を行っています。
盗撮事件でお困りの方は、すぐに弁護士にご連絡ください。
初回30分無料の法律相談や、正式な契約前でも利用できる初回接見サービスもございます。まずはご連絡ください。
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