逮捕は早朝に警察が突然自宅に押し掛けて行われることが多いため、被疑者の方は身一つで警察署まで行くことになります。
逮捕後、留置されている被疑者の方に外部から物品等を渡すことを「差入れ」といいます。
この記事では差入れのルールや差入れができない接見禁止時の対応について解説します。
西船橋ゴール法律事務所では、逮捕後の接見・被疑者の早期釈放を目指す刑事弁護活動を行っています。
家族や親戚、知人等が逮捕されてしまったという方は、すぐに弁護士にご連絡ください。
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目次
1.差入れのルールは?
・差入れできるもの/できないもの
警察署の留置施設に差入れできる物や数は様々な理由から限定されています。
飲食物は差入れすることができませんが、現金を差し入れすることは可能なので留置施設内で購入することが可能です。お菓子を好む方には現金を差入れして、留置施設内でお菓子類を購入してもらうということも多いです。
※差入れ可能な物でも1日のうちに差入れ可能な数に制限があるので、留置管理課に確認しましょう。
・衣類の差入れのルール
差入れで最も多いのは衣類で、中でも下着やスウェット、Tシャツ類が多いです。
一応留置場には衣類が用意されてますが、これらは別の方も使っている物なのでできれば自分の物を持ち込みたいですよね。
●紐がついている衣類は差入れすることができない
紐がついている衣類は差入れすることができないため、紐を取った後に紐の通っていた穴を縫ってふさがないと差入れできません。
警察署によっては留置担当の方がその場で紐を取って穴を縫った上で差し入れの許可を出してくれることもありますが、基本的には差入れする側で紐を取って縫わないと許可してくれません。
また、フードつきの衣類は、紐を取って穴を縫ってふさいでも差し入れることができません。
・差入れできる時間帯
差入れ可能なのは平日のみで、土日祝日は差入れできません。
時間枠は午前が2時間程度、午後が3~4時間程度です。
弁護士の場合は、差入れの曜日や時間帯に制限がないので、急ぎの場合は弁護士にお願いするのが良いでしょう。
・差入れする方法
①留置場に直接持参する(流れは以下になります)
2.窓口で、「留置者に差入れをしたい」と伝える
3.申込用紙に記入する
4.身分証を提示する
5.差入れ品を預ける
②郵送する
③宅配便で送る
②と③についても、事前に警察署に問い合わせる必要があります。
2.差入れで多いものは便箋、本、写真
●便箋
被疑者の方は、留置施設内にいる間外部との連絡がなかなかできないので、便箋が欲しいと言う方も多いです。
被害者がいる事件の場合、便箋は被害者の方への謝罪文を作成するのに使えるので、私は割と早い段階で自発的に便箋を差し入れすることが多いです。
●本
留置されている間は、取調べがないと基本的にすることがないので、本の差入れも多いです。(特に独居房に入ると一日部屋に一人でいるため誰とも会話をしない日々が続くようです)
本に関しては、漫画や小説・資格試験に関する参考書や問題集まで幅広く需要があります。漫画は、その時流行っている漫画や少年誌・青年誌の雑誌が多いです。
小説は東野圭吾などの小説が人気です。
資格試験に関する参考書では、簿記・電気工事士・英語・行政書士試験・司法書士試験等の参考書の差入れをしたことがあります。
※本の差入れも一日に差入れ可能な数に限りがあるので、注意が必要です。(おそらくどこも一日3冊まで)
●写真
小さいお子様がいる方や新婚の方には、奥さんや子どもの写真の差入れを希望されることがあります。
3.接見禁止がつくと差入れができないの?
接見禁止がつくと、ご家族や知人の方との面会ができなくなるだけでなく、手紙や写真などの差入れができなくなります。
ですが、弁護士が弁護活動の一環としてであれば差入れすることができる場合があります。
また、弁護士に写真や手紙についての接見禁止の一部解除(面会はできないが、写真や手紙の差入れのみ許可されること)という手続きをとってもらえれば、接見禁止がついていても手紙や写真を差入れすることが可能となります。
4.差入れの前には警察署に確認しておこう
多くの方は、身内が逮捕されるといった経験がほとんどないので、留置場で被疑者に何を渡すことができるのかなど知りません。
そういった場合でも、被疑者が留置されている警察署の留置担当者に問い合わせることで差入れ可能な物を確認することができます。
千葉県の場合、警察署の代表番号に電話をかけ、留置管理課の留置担当の方に確認するのが良いでしょう。
弁護士に依頼をする場合には弁護士に確認していただくこともできます。
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