離婚を考えているとき、
「親権は何歳まで有効なの?」
「子どもと一緒に暮らしたいけれど、親権って具体的にどういう権利なの?」
と悩む方は多いです。
実際、西船橋ゴール法律事務所には、
「離婚後も子どもと暮らしたい」
「親権を取るために何をすればいいのか知りたい」
といったご相談が非常に多く寄せられます。

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この記事では離婚後の親権についてわかりやすく解説します!
この記事でわかること
・親権の意味
・親権が何歳まで続くのか
・法改正の影響
・養育費との関係
目次
親権って何? 〜身上監護権と財産管理権の関係〜
「親権」とは、未成年の子どもを育て、保護し、教育し、財産を管理するために法律上認められた父母の権利と義務のことです(民法第818条)。
親権は大きく次の2つに分けられます。
①身上監護権(しんじょうかんごけん)
→ 子どもの生活や教育、健康、進学、交友関係などを決め、実際に「一緒に生活し世話をする権利・義務」。
②財産管理権
→ 子どもの名義の財産や貯金を管理し、必要な契約や法律行為を代理する権利。
離婚後は、原則としてどちらか一方の親が単独で親権者になるため、身上監護権と財産管理権を「分けて」定めることもあります。
親権を分けて定める例
母親→身上監護権を持ち、子どもと一緒に暮らす
父親→財産管理権を持ち、学費や財産の管理を行う
ただし、現実には家庭裁判所や調停での争いを避けるため、実際には親権と監護権を同一人物が持つケースが多いです。
親権は何歳まで有効?
親権は、子どもが成年に達するまで有効です。
2022年4月の法改正(民法改正)により、成年年齢は20歳から18歳に引き下げられました。
そのため、現在は「親権は子どもが18歳になるまで」有効です。(2026年1月時点)
親権が消滅するのは、次のいずれかの時点です:
✅ 子どもが18歳の誕生日を迎えた時
✅ 結婚などにより「成年擬制(民法753条)」が適用された時
✅ 養子縁組や親権喪失の審判があった時
法改正による影響はあるの?
成年年齢の引き下げは「親権の有効期間」にも直接関係します。
以前は20歳まで親権が続いていましたが、今は18歳で親権が終了します。

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ただし、親権の有効期間は養育費の支払い期間とは必ずしも一致しません。
子どもが大学に進学している場合、家庭裁判所では「経済的自立の時点まで」として、22歳(大学卒業)まで養育費が続くよう定めるケースも少なくありません。
親権と養育費の関係は?
親権を持つ親には、子どもを監護・養育する義務があります。
そして親権を持たない親にも、「子の利益」を考慮し、養育費を支払う義務があります。
つまり、親権があるかないかに関係なく、養育費の支払いは必要なのです。
離婚後、親権を持つ親(多くは母親)が子どもと一緒に生活し、もう一方の親(父親など)が養育費を支払う形が一般的です。
養育費は何歳までもらえるの?
養育費の支払い期間には法的な「明確な期限」はありませんが、実務では以下のように取り決められることが多いです。
✅ 20歳の誕生日の月まで
✅ 大学卒業まで(22歳3月末)
民法上の親権が18歳で終了しても、子どもが自立していない場合には養育費を請求することができます。
家庭裁判所の審判や調停では、子どもの進学・就学状況、家庭の経済力、監護者の収入などを総合的に考慮して判断されます。
親権の決まり方
離婚をする際には、「どちらが親権者になるか」を必ず決めなければなりません。
民法819条では「父母が協議で定める」とされており、親権者が決まらないと離婚届は受理されません。
そのため、「子どもと一緒に暮らしたい」「教育方針を守りたい」と考える方にとって、親権の決定は離婚における最も大切なポイントになります。
1.親権を決める3つの方法
親権の決定方法は、次の3段階で進みます。
(1)協議離婚
最も多いのが、夫婦が話し合って親権者を決める方法です。
離婚届の「親権者欄」に、父母のどちらが親権を持つかを記載します。
このとき、弁護士を通して協議を行うことで、トラブルを避けつつスムーズな離婚成立が可能です。
感情的な対立や経済的な不安がある場合には話し合いが難航しやすく、「どちらも譲らない」状態になることがあります。
その場合は次のステップへ進みます。
(2)調停離婚
夫婦の話し合いがまとまらない場合、家庭裁判所に「離婚調停」を申し立てます。
調停では、調停委員(男女1名ずつの中立的な立場の専門員)が間に入り、
「子どもの生活環境」「親の監護状況」「経済的安定」「親の協力姿勢」などを確認しながら、
親権や養育費などの条件について話し合いをサポートします。
調停はあくまで“話し合いの場”ですが、調停で合意が成立すればその内容が調停調書として確定し、法的効力を持ちます。
合意ができなければ、次の「審判」または「裁判」に進みます。
(3)審判・裁判離婚
調停が不成立となった場合、家庭裁判所が審判または裁判で最終的に親権者を決定します。
裁判官は、父母の主張や証拠、調査官の報告などをもとに「どちらが子どもの利益を最も守れるか」を基準に判断します。
この「子どもの利益の最大化(最善の利益)」が、すべての判断の根幹です。
経済力の多寡だけでなく、これまでの養育実績や子どもとの信頼関係など、家庭の総合的な状況が考慮されます。
2.裁判所が重視する判断基準
家庭裁判所が親権者を決める際には、次のような複数の要素を総合的にチェックします。

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ひとつの要素で決まることはなく、「子どもにとってどちらがより良い環境を提供できるか」が判断軸です。
✅ 子どもの年齢・意思
幼い子ども(未就学児~小学校低学年)は、母親が親権を得やすい傾向にあります。
一方で、小学校高学年以上では、子どもの意思も考慮されることがあります。
家庭裁判所調査官が面談などを行い、本人の希望を確認することもあります。
✅ 監護実績と監護環境
離婚前から誰が日常的に子どもの世話や教育をしてきたのか、学校・地域との関係が安定しているかなどが重要です。
急な転居や転校が必要な場合、生活環境の変化が子どもに与える影響も慎重に考慮されます。
✅ 経済力・生活の安定
経済的に自立しているかどうかは一要素ですが、「収入が多い方が必ず有利」というわけではありません。
重要なのは「子どもを安心して育てられる環境が整っているか」です。
祖父母など家族の支援体制があるかもポイントになります。
✅ 精神的安定・育児への意欲
親としての生活リズムや精神的安定も重視されます。
仕事の時間が長すぎて子どもとの時間が取れない場合や、精神的ストレスが強い場合はマイナス要因になり得ます。
✅ 面会交流への理解
親権を取った後に、もう一方の親と子どもの交流を認める姿勢があるかも重要です。
「相手に絶対に会わせない」といった態度は、裁判所から子どもの利益を軽視していると見なされる場合もあります。
3.親権と監護権を分けて考えるケース
実は、離婚後に「親権者」と「監護者」を別々に指定することも可能です。
例えば、次のようなケースです。
母親→監護権(実際の養育・監護)を持ち、父親が財産管理権を持つ
父親→単身赴任中で、一定期間は母親が子どもを監護する

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ただし、別々にする場合は将来のトラブルを防ぐため、弁護士に相談し、家庭裁判所で慎重に協議することが大切です。
4.手続きの流れ
親権をめぐる手続きは、次のような流れで進みます。
夫婦間の協議(数週間〜数か月)
調停申立て(申立書・戸籍謄本などを提出)
家庭裁判所での調停期日(1〜2か月ごとに開催)
調査官による生活環境調査(必要に応じて)
合意成立または不成立 → 審判・裁判へ
判決または審判確定(親権者が正式に決定)
全体としては、3か月〜1年程度かかるのが一般的です。
特に対立が激しい場合や、双方に弁護士がついて主張が食い違う場合は、さらに長期化することもあります。
親権の決定には、法律知識だけでなく、証拠の収集と主張の整理が欠かせません。
たとえば、
✅ 子どもの通学・生活状況を示す資料
✅ 保育園や学校での関係を証明する書類
✅ 経済状況を示す源泉徴収票や預金通帳のコピー
これらを的確に提出できるかどうかで、裁判所の判断が変わる可能性もあります。
経験豊富な離婚・親権に強い弁護士に相談すれば、調停委員への説明や証拠の出し方、主張のポイントなどを具体的にアドバイスしてもらえます。
親権を取りやすいケースと取りにくいケース
■親権を取りやすいケース
✅ 離婚前から一貫して子どもの世話・教育を担っていた
✅ 生活環境が安定しており、転校や環境変化のリスクが低い
✅ 経済的・精神的に自立している
✅ 面会交流に前向きで、相手との協力姿勢がある
子ども本人が一緒に暮らしたいと希望している✅ 子ども本人が一緒に暮らしたいと希望している
■親権を取りにくいケース
✅ DV・モラハラ・虐待などが認められる
✅ 経済的に著しく不安定
✅ 精神的ストレスが強く、子の監護に支障がある
✅ 離婚後の生活環境が整っていない(転居・勤務時間など)
✅ 面会交流を拒否し続けるなど、子の利益を損なう態度
ここがポイント!
親権争いは、単に「収入の多い方」ではなく、子どもの利益(最善の利益)を基準に総合的に判断されます。
親権や養育費について弁護士に相談するメリット

親権や養育費に関する問題は、法律知識だけでなく、家庭の状況や証拠の整理が大切です。
感情的になりやすい離婚の場面では、弁護士のサポートが大きな助けとなります。
1.手続きや書類の不備を防げる
離婚・親権・養育費の手続きには、協議書や調停申立書、戸籍謄本、経済状況を示す資料など、多くの書類提出が必要です。
弁護士に相談することで、必要な書類のチェックや正しい書き方のアドバイスを受けられ、手続きの不備による不利な状況を避けられます。
2.親権や養育費の交渉を有利に進められる
親権争いや養育費の取り決めは、単に「感情」や「収入の多寡」で決まるわけではありません。
弁護士は、家庭裁判所で重視されるポイント(監護実績・生活環境・子どもの意思など)を整理し、最適な主張や証拠提出をサポートします。
これにより、親権獲得や養育費の金額・期間で有利な条件を引き出せる可能性が高まります。
3.トラブルや将来の見直しにも対応できる
離婚後、面会交流や養育費の未払いなどトラブルが起きた場合、個人で対応するのは難しいことがあります。
弁護士に相談しておくと、調停や審判の申立て、書面作成、相手方との交渉など、迅速かつ適切に対応できます。
また、子どもの進学や生活環境の変化に応じて養育費を見直す際も、法律の専門家としてアドバイスを受けられます。
離婚後の親権についてよくある質問

Q1. 離婚後、親権を変更することはできますか?
A. 可能です。ただし、家庭裁判所に「親権者変更の申立て」を行い、事情の重大な変更(例:監護者の病気・虐待など)が認められた場合に限られます。
Q2. 共同親権は認められますか?
A. 2024年の民法改正により、一定の条件で「共同親権」が導入される方向です。ただし、現時点(2026年1月時点)では施行準備段階であり、離婚後は原則単独親権です。
Q3. 親権を持たない親は子どもに会えない?
A. いいえ、親権を持たない親でも子どもと面会交流をすることは可能です。家庭裁判所の調停を通じて、面会の回数や方法を決めることができます。
Q4. 養育費を払っているのに子どもに会えない場合はどうする?
A. 養育費の支払いと面会交流は別の問題です。どちらか一方を理由に拒否することはできません。トラブルがある場合は、弁護士に相談し、家庭裁判所で面会交流の申立てを行いましょう。
Q5. 親権や養育費の相談は弁護士に依頼すべきですか?
A. 親権・監護権・養育費には複雑な手続きがつきものです。
家庭裁判所の手続き、証拠の提出、調停での主張など、専門的な対応が必要になります。
まずは離婚・親権に強い弁護士に無料で相談し、今後の方針を整理するのがおすすめです。
まとめ
✅ 親権は「子どもが18歳になるまで」有効
✅ 成年年齢の引き下げ(法改正)により、以前より2年短くなった
✅ 養育費は大学卒業まで請求できるケースもある
✅ 親権は子どもの利益を最優先に決まる

弁護士
不安がある場合は、早めに弁護士にご相談ください。見通しを立てることで、心の負担が軽くなることもあります◎
親権や養育費の問題は、「一度決めたら終わり」ではなく、子どもの成長と生活環境の変化に応じて見直しが必要になることもあります。
「子どもと離れたくない」「不利な条件で親権を失いたくない」と悩む方は、まずは弁護士にご相談ください。
西船橋ゴール法律事務所は、あなたとお子さんの未来を守るために、解決策を一緒に考えます。
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千葉県船橋市の離婚弁護士 西船橋ゴール法律事務所はこれまで100件を超える多くの夫婦問題・離婚問題を解決に導いて参りました。
ご相談者様のお話をじっくり聞き、ご相談者様が最善の選択をできるようアドバイスさせていただきます。
ぜひお気軽にご相談ください。
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