【盗撮事案】涙の不起訴(2度目の不起訴)
40代会社員男性
相談前
依頼者は、駅のエスカレーターで、前方の女子高生のスカートの下に、動画撮影モードにしたスマートフォンを差し込み、盗撮する行為を、日常的に繰り返していました。特に、通勤途中の駅で盗撮することが日課となってしまっていました。また、大きな問題があり、以前も、盗撮で逮捕され、示談してようやく不起訴になったばかりだったという経緯があったのです。
ある日、撮影を後ろで目撃していた方に取り押さえられ、犯行が発覚しました。
依頼者は逮捕されてしまい、遠い地方に住む親御様のもとに、警察から連絡が入ったのです。
親御さんがインターネットっ上で、弊所のを見つけて連絡をくださりました。親御様いわく、ネット上の評判が良かったからとのことでご依頼をいただきました。
依頼後
急いで、逮捕された依頼者のいる警察署へ行きました。依頼者は、「2回目なのに、こんな自分を助けてくれるなんて。もう自分で自分が嫌だった。こんな自分は見放されると思っていた。」と泣いていました。親に対する感謝で、泣いていました。そして、弁護活動により、遠方から親が上京してきたため、一緒に住んで監督することを上申し、無事勾留されずに釈放されました。
その後、被害者との示談をしました。被害者側も、2回目の逮捕であることを知ってしまっていたので、怒りが強く、協議は難航しましたが、粘りをもって協議を続け、何とか示談にいたることができました。
別の問題として、スマホ内には、デジカメ映像もあわせ、1000件程の余罪映像がありました。
このように再犯に数多く至った原因は、通勤経路上で電車を使い、しかも、人が多くいる駅を経由している点にあると、依頼者と弁護士とのお話の中でわかりました。再度不起訴をとるには、絶対にもう二度と行わないと証明できる担保が必要です。
そこで、依頼者との協議の結果、依頼者は、電車を使わず通勤できる場所に引っ越しをすることとしました。
また、メンタルクリニックにも通ってもらいました。
そして、弁護士から、示談結果の他、引っ越しをしたこと、本人の反省状況、改善状況を示した書類を用意し、検察官へ提出しました。
そうしたところ、余罪についても処分されず、本罪についても、不起訴となりました。
依頼者と家族は、抱き合いながら泣いて喜んでいました。
弁護士からのコメント
依頼者ご本人の悩みと向き合い、今後に向けた解決をできることが、この仕事の喜びです。
いまも、元気で過ごしているとのお話を伺い、とてもうれしく思っています。
当事務所では「ワンランク上の刑事弁護活動」をモットーに、どこよりも良い活動の実現のため、日々研鑽しています。