振り込め詐欺・オレオレ詐欺|逮捕後の流れや対処法を解説。不起訴・執行猶予を目指すには? |千葉船橋で刑事事件を弁護士に相談

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振り込め詐欺・オレオレ詐欺|逮捕後の流れや対処法を解説。不起訴・執行猶予を目指すには?

振り込め詐欺・オレオレ詐欺|逮捕後の流れや対処法を解説。不起訴・執行猶予を目指すには?

本記事では、振り込め詐欺による逮捕後の勾留、取り調べ、起訴・不起訴処分、判決の流れについて解説します。

記事を読むと、振り込め詐欺で逮捕されないためには、自首や示談交渉の手続きを急ぐことが分かるようになるでしょう。

弁護士
赤井耕多

振り込め詐欺で逮捕されたら、一刻も早く弁護士に相談することをおすすめします。

参考:警察庁「令和5年における特殊詐欺の認知・検挙状況等について」(P4)

振り込め詐欺はオレオレ詐欺など特殊詐欺の一種

特殊詐欺の代表的な手口である振り込め詐欺は、電話やメールなどを使って被害者をだまし、現金を振り込ませる犯罪です。

振り込め詐欺による逮捕者は、2023年の特殊詐欺の検挙件数だけでみると7,212件と増加傾向にあります。

警察庁によれば振り込め詐欺には、オレオレ詐欺・架空請求詐欺・融資保証金詐欺・還付金等詐欺などが含まれています。

加害者として関与してしまった場合、法的責任や処罰に関する情報についても理解しておく必要があります。

オレオレ詐欺

オレオレ詐欺は、振り込め詐欺の手口の中でも、検挙件数が約20%と最も多い手法です。

オレオレ詐欺は、電話を利用して息子や孫などの親族になりすました犯人が、高齢者を中心とした被害者から金銭をだまし取る詐欺の手口です。

「交通事故を起こして示談金が必要」「会社の金を紛失して補填が必要」などと切迫した状況を装い、被害者の不安をあおります。

さらに、警察官や弁護士を名乗る共犯者が登場し、信ぴょう性を高めるケースもあります。

家族を装う巧妙な話術と心理的圧迫により、冷静な判断が困難になるのが特徴です。

参考:警察庁「令和5年における特殊詐欺の認知・検挙状況等について」(P4)

架空請求詐欺

架空請求詐欺は、実際には存在しない未払い料金を理由に金銭をだまし取る詐欺の一種です。

例えば「有料サイトの利用料が長期間未納となっている」「早期に対応しないと法的措置を取る」といった内容のメールやハガキが送られてくるケースが典型的です。

さらに、裁判所や弁護士を名乗り、不安をあおることで支払いを迫ることもあります。

融資保証金詐欺

融資保証金詐欺は、融資を装い保証金や手数料を名目に現金をだまし取る特殊詐欺の一種です。

詐欺業者は「低金利で融資可能」「保証金を支払えば融資を実行する」などと信じ込ませ、被害者に金銭を振り込ませた後、連絡を絶ちます。

特に実在する金融機関や貸金業者の名前やロゴを偽装し、信頼性を装う手口が多発しています。

上記の手口から、融資保証金詐欺は「貸します詐欺」とも呼ばれている手法です。

還付金等詐欺

還付金等詐欺は「医療費の過払い金」や「税金の還付金がある」と装い、ATMでの操作を指示して被害者から金銭をだまし取る詐欺です。

犯人は、自治体職員や年金事務所の職員を名乗り「還付金の手続きには期限がある」と焦らせてATMに誘導します。

判断能力の低下した高齢者をターゲットにし、電話で操作を指示するケースが多発しています。

振り込め詐欺で逮捕されるケース

法律上の根拠

捜査機関が被疑者を逮捕するには、法律で定められた条件を満たす必要があります。

「被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由」と「逮捕の必要性」です。(刑事訴訟法第199条第1項・第2項)

「罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由」とは、客観的な証拠に基づき、合理的に犯罪の疑いがあると認められる場合を指します。

「逮捕の必要性」は、逃亡や証拠隠滅の可能性がある場合に認められます。

振り込め詐欺では「受け子」が金銭を受け取った瞬間に詐欺罪の既遂犯が成立するため、その場で現行犯逮捕されるケースが多い状況です。(刑事訴訟法第212条、第213条)

参考:e-GOV法令検索「刑事訴訟法」

 振り込め詐欺で逮捕される確率

法務省の「令和6年版犯罪白書」の最新情報によると、令和5年における特殊詐欺の認知件数は19,038件で、検挙件数は7,212件でした。

これを基に検挙率を算出すると約37.9%となります。ただし、特殊詐欺には振り込め詐欺以外の手口も含まれるため、振り込め詐欺単独の逮捕率を正確に示すことはできません。

特殊詐欺は組織的に行われるケースが多いため、共犯者間での口裏合わせや証拠隠滅を防ぐ必要性が高いとされています。

「受け子」や「出し子」と呼ばれる役割の担当者が、現行犯で逮捕される場合も多く、振り込め詐欺の逮捕率は他の詐欺類型より高いと考えられます。

逮捕後に勾留される割合も高く、令和4年の詐欺罪全体で勾留請求率が約99.3%に達しました。

弁護士
川口晴久

振り込め詐欺が発覚した場合、逮捕・勾留請求される可能性は極めて高いといえるでしょう。

参考:法務省「令和6年版犯罪白書」(P19・P42)

逮捕される具体例

例えば「受け子」として被害者からお金を受け取る役割を担当した場合、被害者が警察官と協力して「だまされたふり作戦」を実施することで、現行犯逮捕されるケースがあります。

また、詐欺グループの指示役や共犯者との関係性が明らかになると、余罪の追及や証拠隠滅防止のため再逮捕されることもあるでしょう。

振り込め詐欺は組織的犯罪である場合が多く、捜査機関は背後の指示役や資金の流れを解明するために、徹底的な取調べをする傾向が見られます。

そのため、逮捕後の勾留期間が長引く可能性も高いといえるでしょう。

 振り込め詐欺で逮捕されたときの罰則

ここでは振り込め詐欺で逮捕されたときの罰則を、詐欺罪に該当するときと、組織的犯罪に該当するときの2つに分けて見ていきましょう。

詐欺罪に該当するとき

詐欺罪は刑法第246条で規定されており、法定刑は10年以下の懲役です。

窃盗罪や傷害罪と異なり、罰金刑が存在せず、重い犯罪と位置付けられています。

財産上の不法な利益を得た者、他人に得させた者も詐欺罪に該当します。

振り込め詐欺は、詐欺罪の1つの態様であり、多くの場合は組織的に役割分担して実行されるため、悪質性が高いと判断される傾向があるのです。

振り込め詐欺で逮捕された場合、有罪になれば執行猶予が付かない限り、懲役刑が科される可能性が高くなるでしょう。

参考:e-GOV法令検索「刑法」(第246条第1項)

組織的犯罪に該当するとき

弁護士
赤井耕多

組織的詐欺罪は、詐欺行為が団体の活動として行われた場合に適用される犯罪です。通常の詐欺罪よりも厳しい刑罰が科されます。

具体的には、法定刑が1年以上20年以下の懲役と定められており、単独犯の詐欺罪(10年以下の懲役)より重い処罰です。(組織犯罪処罰法第3条第1項)

罪名詐欺罪
単独犯のケース10年以下の懲役
組織犯罪処罰法のケース1年以上の有期懲役(20年以下)

振り込め詐欺は、複数人が役割分担して行う組織的な犯罪であることが多く「指揮役」「電話をかける役」「受け子」などが協力して実行されます。

従って、組織的詐欺罪として立件されるケースも珍しくありません。

参考:e-GOV法令検索「組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律」(第3条第1項第13号)

振り込め詐欺で逮捕された際の流れや手続き

振り込め詐欺で逮捕された際の流れや手続きを、次の5つの段階ごとに見ていきます。

①逮捕
②勾留請求
③起訴・不起訴処分
④刑事裁判
⑤判決を受け刑に服す

以下で順番に詳しく解説します。

①逮捕

振り込め詐欺での逮捕は、警察官が被疑者の身柄を確保して取り調べをするための最初の手続きです。

逮捕には、通常逮捕・現行犯逮捕・緊急逮捕の3種類があり、いずれも適用される可能性があります。

振り込め詐欺が組織的な犯罪であり、証拠隠滅や逃亡の恐れが高いと判断されるためです。

弁護士
川口晴久

受け子が被害者宅で現行犯逮捕されるケースや、逮捕状により自宅で逮捕されるケースがあります。

②勾留請求

振り込め詐欺の容疑者が逮捕されると、警察は48時間以内に検察庁へ事件を送致します。検察官は、送致から24時間以内に被疑者の身柄拘束を継続するため、裁判所へ勾留請求をします。(刑事訴訟法第203条、第205条)

勾留質問では、被疑者は裁判官の面前で罪状と拘束の必要性について審査を受け、この時点で最長72時間の身柄拘束が可能です。

勾留請求が認められると、最初に10日間の勾留期間が設定されます。ただし、捜査の必要性から検察官が請求すれば、さらに10日間の延長が認められ、最長20日間の勾留となるケースが一般的です(刑事訴訟法第208条)。

参考:e-GOV法令検索「刑事訴訟法」

 ③起訴・不起訴処分

振り込め詐欺で逮捕された被疑者は、勾留期間中に検察官が起訴するか不起訴とするかを判断します。詐欺事件では、証拠がそろっている場合ほとんどが起訴に至ります。

起訴には「正式起訴」と「略式起訴」の2種類がありますが、詐欺罪の場合は罰金刑の適用がないため、略式起訴は行われず正式起訴のみです。

④刑事裁判

振り込め詐欺で正式に起訴されると、刑事裁判が始まります。裁判では、被告人が詐欺行為をしたかどうか、またその量刑をどのようにするかを審理します。

初公判は通常、起訴から1〜2カ月後に開かれます。単純な事件であれば数回の公判で終了しますが、共犯者や被害者が多い場合はさらに時間を要することがあります。

弁護士
赤井耕多

初犯であっても実刑判決が下される可能性があり、執行猶予が付くかどうかは被害弁償や示談の成立状況などが大きく影響するので注意しましょう。

⑤判決を受け刑に服す

裁判の結果有罪が確定すると、刑が言い渡されます。

詐欺罪は「10年以下の懲役」が法定刑であり、初犯であっても実刑判決が下されることが少なくありません。

ただし、被害額が軽微である場合や被害者との示談が成立している場合は、執行猶予付きの判決が下される可能性があるでしょう。

一方、実刑となった場合は刑務所での収監生活が始まり、刑務作業に従事しなければなりません。

振り込め詐欺で逮捕されたときの5つのリスク

振り込め詐欺で逮捕されたときは、次の5つのリスクがあります。

逮捕された場合のリスク

①家族に詐欺行為を知られる
②職場を解雇される
③逮捕・拘留中は家族と面会を制限される
④実名で報道される
⑤裁判進展後初犯の場合も実刑判決を受ける

 ①家族に詐欺行為を知られるリスク

振り込め詐欺で逮捕された場合、最低でも72時間は身柄を拘束される可能性が高く、その後勾留が認められると最長23日間にわたって自宅に戻れなくなります。

数日程度の不在であれば急な出張などと説明できるかもしれませんが、3週間以上も帰宅できない状況は、家族に不安や不信感を抱かせます。

長期不在に不安を感じた家族が、警察署や勤務先に問い合わせるケースも少なくありません。

②職場を解雇されるリスク

長期の無断欠勤となる可能性があり、体調不良を理由にした欠勤にも限界があります。

さらに、診断書の提出を求められた場合、虚偽の診断書作成は有印私文書偽造罪に該当する恐れがあります。

逮捕の事実や情報が職場に発覚し、解雇につながるケースが多いのが現状です。

③逮捕・拘留中は家族と面会を制限されるリスク

振り込め詐欺の逮捕では、複数の共犯者が関与する場合、証拠隠滅や逃亡を防ぐため「接見禁止」の決定が下されることがあります。

原則として、弁護人以外との面会ができなくなり、家族との接触も制限されます。

弁護士
川口晴久

ただし、弁護士を早期に選任することで家族が事件に無関係であることを証明する誓約書を裁判所に提出し、接見禁止の一部解除を申請できる可能性があるでしょう。

④実名で報道されるリスク

振り込め詐欺で逮捕されると、実名報道されるリスクが高まります。

全ての事件が報道されるわけではありませんが、振り込め詐欺は社会的関心の高い犯罪であり、ニュースなどの情報として取り上げられる可能性が高いといえます。

実名報道は被疑者本人だけでなく家族にも大きな影響を及ぼすため、早期に弁護士に相談し対応策を講じることが不可欠です。

 ⑤裁判進展後初犯の場合も実刑判決を受けるリスク

振り込め詐欺で逮捕されると、初犯であっても実刑判決を受ける可能性があります。

詐欺罪の法定刑は懲役10年以下であり、執行猶予が付くかどうかが裁判の争点となることが多いです。

しかし、振り込め詐欺は高齢者を狙う悪質な手口が多く、社会的影響も大きいため他の詐欺事件より厳しい量刑が下される傾向にあります。

特に被害額が高額である場合や、示談交渉が成立せず被害弁償ができない場合には、執行猶予が認められず実刑となる可能性が高まるでしょう。

振り込め詐欺で逮捕されないための方法

逮捕されないためにできること

・弁護士と同行し自首する
・被害者との示談交渉を成立させる

弁護士と同行し自首する

振り込め詐欺に関与してしまった場合、弁護士に相談の上で自首すれば、逮捕のリスクを軽減できる可能性があります。

弁護士が同行して自首することで、警察との適切なコミュニケーションが図れ、被疑者の心理的な負担が軽減するケースも見られます。

捜査機関へ発覚前に自首し、深い反省の意を示すとともに、被害弁償への具体的な意思を表明することが重要です。

逃亡や証拠隠滅の恐れが低いと判断されると、身柄拘束を回避できる可能性が高まります。

 被害者との示談交渉を成立させる

振り込め詐欺事件において、被害者との示談交渉は処分や量刑に大きな影響を与える重要な要素です。

被害弁償と誠実な謝罪により、実刑判決を回避できるケースがあります。

示談交渉では、被害金額の全額返済が望ましいものの、現実的に困難な場合は可能な範囲で返金します。

残額については具体的な返済計画を提示することが有効です。

ただし、振り込め詐欺は被害者が多数に及ぶため、弁護士を介した慎重な交渉が不可欠といえます。経験豊富な弁護士に依頼することで、示談成立の可能性が高まるでしょう。

振り込め詐欺の逮捕に関するよくある質問

 詐欺罪で不起訴になる確率は?

2023年の検察統計調査によると、刑法犯のうち詐欺罪で起訴されたのは7,296人、不起訴となったのは7,550人でした。

従って起訴率は約49.1%、不起訴になる確率は約50.9%です。

参考:検察統計調査 検察統計「被疑事件の罪名別起訴人員、不起訴人員及び起訴率の累年比較」

詐欺の検挙率は?

法務省の「令和6年版犯罪白書」によると、令和5年中の詐欺事件の認知件数は46,011件、検挙件数は16,667件でした。

従って詐欺事件の検挙率は約36.2%です。

参考:法務省「令和6年版犯罪白書」(P4)

振り込め詐欺で逮捕されたら今すぐ弁護士に相談を

振り込め詐欺で逮捕されたときの罰則は、詐欺罪に該当するときは「10年以下の懲役」、組織的犯罪に該当するときは「1年以上20年以下の懲役」です。

振り込め詐欺で逮捕されたときは、職場を解雇されたり、実刑判決を受けるなど5つのリスクがあります。

振り込め詐欺で逮捕されないためには、弁護士と同行の上で自首し、被害者との示談交渉を成立させることが望まれます。

振り込め詐欺で逮捕されたら、一刻も早く刑事事件に強い弁護士に相談しましょう。

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